食と食材からみるアフリカ2018
第3回おいしい!食体験「コンゴ料理体験とおしゃれなコンゴのお話」講座
講師/共催:Axel Kabombo, Patrick M, 秋山果穂(Enjoy Africa )
協力:ガールスカウト東京第36団
2018年6月17日(日)牛込箪笥地域センター 12:00~14:30 【参加者 22名】
記録/写真:アフリカ理解プロジェクト(中井、佐々木)
食体験講座の第3回は、コンゴ民主共和国の文化を伝える活動を行っている「Enjoy Africa」とのコラボレーションで講座を行いました。(これまでの食体験講座レポート:ケニア・エチオピア)
Enjoy Africaについて
コンゴ人と日本人が協力して、昨年6月から活動している新しい団体です。貧困や紛争などネガティブな印象が強いアフリカを、魅力あふれる側面から伝えていきたいという想いから活動を始めました。講師のアクセルさんとパトリックさんは、コンゴ民主共和国(以下コンゴと略させていただきます)の首都キンシャサの出身です。
日曜日の朝9時
アフリカ理解スタッフ&サポーター7名、ガールスカウト7名が集合。講座運営をサポートしました。
ガールスカウトは、異文化理解学習として「アフリカ」を学んでいます。
材料は手分けして調達(日本で手に入る食材で作れます)
日本ではあまりなじみのないコンゴ料理
今回のメインは、「Soso ya muamb ~チキンのピーナッツシチューコンゴ風~」
なんとCNNの世界美食ランキング10位に選ばれた料理「チキンムアンバのコンゴバージョン」。甘くないピーナッツバターを使い、トマトペースト、しょうがやにんにく、そしてチリパウダーで味付けしたチキンの煮込み料理です。無糖ピーナッツバターの意外な使い方、また現地で製造した(このときはエチオピア製)の美味しさに、参加者のみなさんは驚いていました。また、アフリカ料理は香辛料が「きつく」「辛い物」というイメージを持つ人が多いですが、辛さは人それぞれで、例えばパトリックさんは辛い料理が苦手とのことでした。
主食「フフ」と「ご飯」
キャッサバやヤムイモでつくるフフはよく知られていますが、講師の出身地域ではトウモロコシが使われるそうです。トウモロコシの粉をお湯で練り上げたフフは、イモのフフよりあっさりしたもちもち感で、ウガリよりなめらかな食感でした。暖かくして食べることがこだわりで、作ったフフを炊飯器で温めていたのが印象的でした。ご飯もよく食べられていて、長粒米(今回は日本の米)を焚いて食べています。食べ方ですが、一口大に手に取り、コネコネしてからメインのおかずと食べます。手で食べるのが一般的ですが、都会ではナイフとフォークをつかって食べることも多いそうです。
また、副菜「Buffet Salade」(キャベツとグリーンピースをマヨネーズとレモンで和えたサラダ)は、コンゴでパーティによく出される料理だそうで、キャベツとグリンピースの組み合わせの食感がよく、色合いもおしゃれです。デザート「フルーツカクテル」、飲み物は「ジンジャージュース」でした。ジンジャージュースは、しょうがとレモンの絞り汁を砂糖(または、蜂蜜)で味を調え、よく冷やした飲み物です。講師からサラダもジュースも「よく冷やして」と指示があり、温かいものは温かく、冷たいものは冷たくして出す食文化があるということを知りました。
コンゴ人講師のお二人もびっくりするほどおいしくできたお料理をみんなで試食。各テーブルは、参加者同士で、あるいは講師やスタッフを囲んで様々なお話しをしながら時間を忘れて楽しんでいました。ほかのコンゴでおすすめの料理を講師に聞いれみました。魚の燻製(湖・川でたくさん獲れ、種類が多い)、ポンデュ(キャッサバのスープ)がおすすめだそうです。
コンゴ料理は、「変わったものであるに違いない」「辛くて、スパイスがきついはず」といった、私たちがよく陥りがちな先入観を変えてくれるものでした。
今回の料理のレシピ3種は(サラダを除く)は、『アフリカ料理の本』にも掲載されています。
形を整えながら「切る」

ひたすら「切る」
「しぼる」「する」
「練る」
ひたすら「練る」
形を「整えて」出来上がり。炊飯器に入れて保温します。
ピーナッツシチューも出来上がり!
味見をします。「今まで食べたことのないほど美味しい!」
参加者が来られて、デモンストレーションが始まりました。
デモンストレーションの前、参加者から
「コンゴの音楽がピンポイントで好きすぎる」「参加した料理体験で、
見たことも食べたこともない料理が炊飯器一つでできることに衝撃をうけた。」など
の自己紹介があり、個性的で面白い方が参加されていることが分かりました。
フフ作りにみなさん「興味津々」
みんなで盛り付けて
こんな「テーブルコーディネート」はいかがでしょう。
食べて、おしゃべりをして、楽しく学ぶ講座です。
食事のあとは、Enjoy Africaの皆さんのお話を聞きました。
コンゴの歴史、自然(鉱物がとても豊富)、文化、人間性、娯楽・・・。また、直面している問題など幅広いお話に真剣に耳を傾ける参加者のみなさんの様子が印象的でした。
また、コンゴといえば「サプール」。「武器を捨て、エレガントな装いを」有名なファッションスタイルのことです。高級な服を着こなす彼らはとてもおしゃれです。ワンシーズン前のデザインの中古とはいえ、プラダやヨウジヤマモト、ポールスミスなどのハイブランドを買うために、彼らは何か月分もの給料を費やしているそうです。また、パーニュ(アフリカンワックスプリント)に代表されるカラフル布。それぞれの柄には意味が込められていて、布を購入して仕立てたり、そのままで使ったり、(腰に巻いたり、抱っこひもに使ったり・・・)と使い方も人それぞれです。
最近では、このパーニュを有名人が着たり、日本の和服に使ったりと、世界中にその価値が広がりつつあるようです。
こんなトピックスでお話がありました。
<国土>
国旗の意味、日本の6倍の大きさ、フランス語(そのほか4つの言語)、アフリカの中心にある国=アフリカの心、9つの国にかこまれている)
<歴史>
歴代大統領、植民地と独立
<自然が豊か>
鉱物で有名-すべてあるといわれているほど。(例えばコルタン鉱石。携帯・パソコンに使用される)熱帯雨林(アマゾンの次の大きい)、珍しい動物もいっぱい、河川にはダムがあり水力電力が行われている。湖ラックタンガニカなど)
<文化・家族>
家族は大切(家族のために生きている)、娯楽(サッカー、音楽、ダンス、ファッション服が好き)
・問題:戦争、貧困、政治理不尽、不安定、鉱物の窃盗
・原因:豊富な鉱物資源をめぐって今でも紛争がおこる。携帯・パソコンの原料の鉱物がコンゴにある。ネオコロニゼーション。70パーセントのコルトンが武装勢力の資金源となっている。政治的不安定さ。一部の政治家が権力をにぎっている。コンゴ市民は正しい情報を得られていない。
問題解決のために
コンゴ市民、また世界中の人たちが事実を知ること(経済・政治・鉱物の実態)
<ファッション>
SAPE(サップ)サプールとも呼ばれる
コンゴ共和国、コンゴ民主共和国の有名なファッションスタイルのこと。スーツ姿、カラフル、おしゃれ、かっこいい。1950年代「コンゴ共和国」から始まり、広がった。コンゴ共和国のサップは「コンゴブラザビル」と呼ばれる。特徴は、ダンディなスーツ、帽子、パイプ姿。コンゴ民主共和国のサップは「コンゴキンシャサ」と呼ばれる。奇抜で人目を惹くおしゃれが特徴。コットンリネンなどの素材も着用する。
アイコン
キンシャサ出身の歌手「パパウェンバー」がサップの父と呼ばれている。彼が日本人ヨウジヤマモトの服を好んで着たことから、日本のことが知られている。1950年代ベルギー植民地時代には、西洋スーツの着用禁止の中で着用し、「自国民の自由を訴え武器ではなくファッションで抵抗」した。
毎回ドキドキの参加者アンケートを掲載します。
ほかにもたくさんの参加者から感想をいただきました。すべて掲載しきれませんでしたが、アンケートにご協力いただきありがとうございました。みなさまからの声を、今後も講座やセミナーに生かしていきます。
【参加者の感想】
・日本のごはんとの共通点も多くおいしく体にも良いごはんでした。コンゴ人の文化、反骨精神も興味深かったです。もっと知りたいと思いました。(50代会社員)
・短い、という感想です。もうちょい話を聞きたかった。(50代会社員)
・初めてのコンゴ料理、美味しかったです。ガーナ人の学生を3年間受け入れていましたが、ガーナ料理よりも日本人に食べやすい気がしました。またサプールについても、よりよく知ることが出来ました。新しい知識をいただく機会、体感する機会をいただき、ありがとうございました。(40代会社員)
・おいしくて楽しかったですが、コンゴに以前から興味のある人間からすると、知識はやや不正確な情報だな、と思いました。が、コンゴやアフリカ自体を知らない人にはこれぐらいでいいのかもしれませんね…。(自営業)
・アフリカの楽しいことだけではなく、考えさせられることもあり、勉強になりました。なかなかアフリカ料理も食べられないのでとても貴重な体験となりました!ありがとうございます。(20代会社員)
・アフリカ料理 美味しかったです。他国の問題も他人事ではないのだなと思いました。(20代会社員)
・よりコンゴやアフリカの文化や情勢について興味をもつよい機会になりました。またぜひ参加したいです。(20代会社員)
・全て、2時間半 充実した内容でした。とても食事も、おいしかったです。(50代自営業)
・3/25エチオピア料理に参加した時にしった。非常におもしろかった。アフリカを身近に感じた。アフリカ(コンゴ)の社会的問題点もしれて、よかった。(50代教員)
・大変楽しいワークショップであった。しかし料理は余り特色がなかったように思う。(エチオピア料理に比較して)後半のトークも大変充実していて、勉強になった。(60代研究者)









